◾️OSPF Timers 3 (lsa-group pacing/pacing flood/pacing retransmission)
【課題】・OSPFのページングタイマーを変更する。
①lsa-group pacingタイマーを300秒に変更する。
②pacing floodタイマーを55ミリ秒に変更する。
③pacing retransmissionタイマーを88ミリ秒に変更する。
※上記タイマー変更がOSPFネイバに影響しないか確認する為に、R1にのみ設定する。
実務で利用する際は、全OSPFネットワークで合わせた方が良いと思う。
【補足】
OSPFのページングタイマーとは、LSA処理に関する時間間隔をチューニング
する事が出来ます。各タイマーの詳細は以下のとおりです。
・lsa-group pacingタイマー
グループ化された複数のLSAリフレッシュ処理が一度に纏めて処理してしますと
負荷がかかる為、LSAリフレッシュ処理をずらす際の待ち
間隔の事です。
※OSPF環境ではLSA1つ1つに対してLSAリフレッシュを度々実施していると、OSPF
ルータの負荷が増大してしまいます。その為、OSPFではlsa-group 機能により複数
のLSAを1つのグループに纏めて処理する事により、負荷を軽減しております。
デフォルトでは240秒です。
・pacing floodタイマー
複数のLSAを隣接OSPFルータへ送出する際に、空ける待ち時間間隔の事。
※デフォルトは33ミリ秒です。
・pacing retransmissionタイマー
複数のLSA再送を実施する際、1つ目の再送LSAと2つ目の再送LSA送出時に空ける
待ち時間間隔の事。
※デフォルトは66ミリ秒です。
◾️検証環境図
①検証環境 事前設定確認
(1)OSPFネイバー確認
OSPFネイバーが正常に張れている事を確認する。
R1#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
2.2.2.2 1 FULL/BDR 00:00:22 192.168.12.2 Ethernet0/0
R2# show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
1.1.1.1 1 FULL/DR 00:00:21 192.168.12.1 Ethernet0/0
(2)OSPF設定確認
lsa-group pacingタイマー/pacing floodタイマー/pacing retransmissionタイマーがデフォルト
値である事を確認する。
lsa-group pacingタイマー/pacing floodタイマー/pacing retransmissionタイマーがデフォルト
値である事を確認する。
R1#sh ip ospf | include pacing
LSA group pacing timer 240 secs
Interface flood pacing timer 33 msecs
Retransmission pacing timer 66 msecs
②設定変更1(lsa-group pacingタイマー)
(1)R1にてlsa-group pacingタイマーを300秒に変更する。
R1(config)#router ospf 1
R1(config-router)#timers pacing lsa-group 300
(2)R1の設定をshowコマンドで確認する。
R1#sh ip ospf | include pacing
LSA group pacing timer 300 secs
Interface flood pacing timer 33 msecs
Retransmission pacing timer 66 msecs
③設定変更2(pacing floodタイマー)
(1)R1にてpacing floodタイマーを55ミリ秒に変更する。
R1(config)#router ospf 1
R1(config-router)#timers pacing flood 55
(2)R1の設定をshowコマンドで確認する。
R1#sh ip ospf | include pacing
LSA group pacing timer 300 secs
Interface flood pacing timer 55 msecs
Retransmission pacing timer 66 msecs
④設定変更3(pacing retransmissionタイマー)
(1)R1にてpacing retransmissionタイマーを88ミリ秒に変更する。
R1(config)#router ospf 1
R1(config-router)#timers pacing retransmission 88
(2)R1の設定をshowコマンドで確認する。
R1#sh ip ospf | include pacing
LSA group pacing timer 300 secs
Interface flood pacing timer 55 msecs
Retransmission pacing timer 88 msecs