◾️OSPF Timers 1 (Hello interval / Dead interval)
【課題】・OSPFのHelloインターバル及びDeadインターバルの間隔を変更する。
【補足】
・OSPFは定期的にHelloパケットを隣接ルータへ送出し、OSPFネイバー同士で
死活管理を実施している。
なお、隣接ルータからHelloパケットを一定期間(Deadインターバル)受信出来ない
場合、OSPFネイバー関係を解消する。
※Helloインターバル及びDeadインターバルの間隔のデフォルト値は、OSPF
ネットワークタイプにより異なる。
OSPFネイバーを確立する際、Helloインターバル及びDeadインターバル双方を
隣接ルータ同士で合わせることが必須です。
※OSPFネットワークタイプは双方で合わせる必要はない。
※マルチキャストが利用できない際はhelloでのネイバー検出ができない為、Neighbor
コマンドで対向IPアドレスを明示的に設定する。
Helloインターバルを1秒以下にする必要がある場合は、FastHelloという機能がある。
FastHelloを有効にすると、1秒間よりも短い間隔でhelloパケットを送信する事が出来ます。これを設定すると自動的にDeadインターバルは「1秒」となります。(別途、検証予定)
※実務で使う必要がある場合はOSPFルータへ負荷がとてもかかる為、注意が必要です。
◾️検証環境図
①検証環境 事前設定確認
(1)OSPFネイバー確認
OSPFネイバーが正常に張れている事を確認する。
R1#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
2.2.2.2 1 FULL/BDR 00:00:37 192.168.12.2 Ethernet0/0
R2# show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
1.1.1.1 1 FULL/DR 00:00:31 192.168.12.1 Ethernet0/0
(2)OSPF設定確認
現時点ではOSPFネットワークタイプがブロードキャストである為、Helloインターバルが
10秒、Deadインターバルは40秒である。
現時点ではOSPFネットワークタイプがブロードキャストである為、Helloインターバルが
10秒、Deadインターバルは40秒である。
R1#show ip ospf interface e0/0 | include Timer|Network Type
Process ID 1, Router ID 1.1.1.1, Network Type BROADCAST, Cost: 10
Timer intervals configured, Hello 10, Dead 40, Wait 40, Retransmit 5
R2#show ip ospf interface e0/0 | include Timer|Network Type
Process ID 1, Router ID 2.2.2.2, Network Type BROADCAST, Cost: 10
Timer intervals configured, Hello 10, Dead 40, Wait 40, Retransmit 5
②設定変更(Helloインターバル/Deadインターバル変更)
(1)R1にてHelloインターバルを5秒に変更する。
R1(config)#int e0/0
R1(config-if)#ip ospf hello-interval 5
※数秒後(Deadインターバルを待って)、OSPFネイバーが切れる。
May 15 00:15:44.201: %OSPF-5-ADJCHG: Process 1, Nbr 2.2.2.2 on Ethernet0/0 from FULL to DOWN, Neighbor Down: Dead timer expired
(2)R1の設定をshowコマンドで確認する。
R1-R2間でHelloインターバルが異なるため、ネイバーが切れている。
R1#show ip ospf neighbor
R1#
Helloインターバルを5秒に変更した事によりDeadインターバルも自動的に変更(Helloインターバル×4の値)に変更されている事を確認する。
※Deadインターバルを変更してもHelloインターバルは自動変更されない。
R1#show ip ospf interface e0/0 | include Timer|Network Type
Process ID 1, Router ID 1.1.1.1, Network Type BROADCAST, Cost: 10
Timer intervals configured, Hello 5, Dead 20, Wait 20, Retransmit 5
(3)R2にてHelloインターバルを5秒に変更する。
R2(config)#int e0/0
R2(config-if)#ip ospf hello-interval 5
※隣接OSPFルータからHelloインターバルを受信後、ネイバーを再確立する。
May 15 00:22:41.182: %OSPF-5-ADJCHG: Process 1, Nbr 1.1.1.1 on Ethernet0/0 from LOADING to FULL, Loading Done
(4)OSPFネイバー確認
OSPFネイバーが正常に張れている事を確認する。
R1#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
2.2.2.2 1 FULL/DR 00:00:16 192.168.12.2 Ethernet0/0
R2#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
1.1.1.1 1 FULL/BDR 00:00:16 192.168.12.1 Ethernet0/0
③設定変更(OSPFネットワークタイプ変更)
※上記②のHelloインターバルの変更設定は切り戻し、以下の設置を実施します。(1)R1にてOSPFネットワークタイプをポイントツーマルチポイントに変更する。
R1(config)#int e0/0
R1(config-if)#ip ospf network point-to-multipoint
(2)R1の設定をshowコマンドで確認する。
OSPFネットワークタイプをポイントツーマルチポイントに変更した事により、Helloインターバルが30秒Deadインターバルが120秒に変更されている事を確認する。
R1#show ip ospf interface e0/0 | include Timer|Network Type
Process ID 1, Router ID 1.1.1.1, Network Type POINT_TO_MULTIPOINT, Cost: 10
Timer intervals configured, Hello 30, Dead 120, Wait 120, Retransmit 5
結果として、R1-R2間でHelloインターバルが異なるため、ネイバーが切れている。
R1#show ip ospf neighbor
R1#
(3)R2にてHelloインターバルを30秒に変更する。
※隣接OSPFルータからHelloインターバルを受信後、ネイバーを再確立する。
R2(config)#int e0/0
R2(config-if)#ip ospf hello-interval 30
※隣接OSPFルータからHelloインターバルを受信後、ネイバーを再確立する。
May 15 00:33:21.061: %OSPF-5-ADJCHG: Process 1, Nbr 1.1.1.1 on Ethernet0/0 from LOADING to FULL, Loading Done
※OSPFネットワークタイプは双方で合わせる必要はない。
R2#show ip ospf interface e0/0 | include Timer|Network Type
Process ID 1, Router ID 2.2.2.2, Network Type BROADCAST, Cost: 10 //Network TypeはブロードキャストのままでOK
Timer intervals configured, Hello 30, Dead 120, Wait 120, Retransmit 5
(4)OSPFネイバー確認
OSPFネイバーが正常に張れている事を確認する。
R1#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
2.2.2.2 0 FULL/ - 00:01:33 192.168.12.2 Ethernet0/0
R2#show ip ospf neighbor
Neighbor ID Pri State Dead Time Address Interface
1.1.1.1 1 FULL/BDR 00:01:44 192.168.12.1 Ethernet0/0