2014年5月20日火曜日

STP基礎(拡張機能)

■STPの拡張機能について

・portfast

 サーバやパソコンが接続されるアクセスポートにおいて、
 即座にBlocking状態からForwarding状態へ遷移させる事により高速収束を可能とする機能。
 ※スイッチやルータに接続されるポートにて有効にしてはいけません。
 >>オススメ記事:Portfast・BPDUガード・BPDUフィルターの仕様・設定方法を図解解説
 
 (1)トランクポート以外の全ポートにportfastの設定を有効する場合
   Catalyst(config)# spanning-tree portfast default

 (2)ポート毎にportfastの設定を有効する場合
   Catalyst(config-if)# spanning-tree portfast 

Uplinkfast

 Blockingポートを保持するスイッチにおいて、直接リンク障害が発生した際、
 即座にBlocking状態からForwarding状態へ遷移させる事により高速収束を可能とする機能。

 Catalyst(config)# spanning-tree uplinkfast

Backbonefast

 L2ネットワークにおいて、Blockingポートを保持するスイッチからみて間接障害は発生した際、
 最大エッジ時間を待つ事なくListening状態、Learning状態、Forwarding状態へ遷移させる機能。
 通常のSTPの場合、収束に最大50秒必要なのに対して、
 本機能を利用する事により最大30秒迄減らす事が可能。

 Catalyst(config)# spanning-tree backbonefast 

・ループガード

 Blockingポートを保持するスイッチにおいて、誤動作によりBPDUを受信しなくなった場合、
 ループレスと判断しBlockingポートをforwardingポートへ遷移させます。
 本機能は利用する事により、forwarding状態でなくLoopguardblock状態へ遷移させ
 ループを防ぐ事が出来ます。
 >>オススメ記事:ルートガード・ループガードの仕様・設定方法を図解解説

 (1)全ポートに有効する場合
  Catalyst(config)# spanning-tree loop guard default

 (2)ポート毎に設定を有効する場合
  Catalyst(config-if)# spanning-tree guard loop

・ルートガード

 意図しないスイッチがルートブリッジになる事を防止する機能です。
 優先後の高いBPDUを受信した場合、
 root-inconsistentモードに遷移する事により、ルートブリッジにならないようのする。
 
 Catalyst(config-if)# spanning-tree guard root

・BPDUフィルタリング

 portfastが設定されているポートはパソコンやサーバが接続されます。
 その為、BPDUを送受信を実施する必要がありません。
 本機能を活用する事により、portfastを有効にしているポートにおけるBPDUの送受信を防止する。

 (1)トランクポート以外の全ポートにportfastの設定を有効する場合
  Catalyst(config)# spanning-tree portfast bpdufilter default

 (2)ポート毎にportfastの設定を有効する場合
  Catalyst(config-if)# spanning-tree bpdufilter enable

・BPDUガード

 portfastが設定されているポートにてBPDUを受信した場合、ポートを無効化しループを防ぐ機能。
 その際、ポートは error-disableへ遷移させる。

 (1)トランクポート以外の全ポートにportfastの設定を有効する場合
  Catalyst(config)# spanning-tree portfast bpduguard default

 (2)ポート毎にportfastの設定を有効する場合


  Catalyst(config-if)# spanning-tree bpduguard enable