◆BGPアトリビュートとベストルートの選択基準
■BGPアトリビュート(パス属性)について
BGPではルート情報をコントロール及び管理する為に、Updateパケットに対してBGPのアトリビュートを付与する事が出来ます。
BGPアトリビュートは以下の通りです。
【BGPアトリビュート】
・Cisco独自アトリビュート
・Well-knownアトリビュート :BGP全ルータでサポート有
→Well-known mandatory :全Updateパケットに必須情報
→Well-known discretionary :Updateパケットに含むか任意の情報
・Optionalアトリビュート(サポートの有無についてはBGPルータに依存)
→Optional transitive :自ルータがサポートしていない場合も、他のBGPルータへ伝達必須
→Optional non-transitive :自ルータがサポートしていない場合、本アトリビュートを削除
* Cisco独自アトリビュート
・Weight内部ASのBGPルータに対して、優先パスを示す属性
* Well-known mandatory
BGP全ルータでサポートしておりかつ、全Updateパケットに必須なアトリビュート※各アトリビュート値の詳細については、次章以降で解説します。
・Origin(タイプコード:1)
経路情報の発生元を示している属性
・AS-Path(タイプコード:2)
経由したASを示している属性
・Next Hop(タイプコード:3)
BGPのNext Hopルータを示している属性
* Well-known discretionary
BGP全ルータでサポートしておりかつ、Updateパケットに含むか否かについては任意のアトリビュート
・Local-Preference(タイプコード:5)
内部ASのBGPルータに対して、優先パスを示す属性
・Atomic Aggregate(タイプコード:6)
ルート集約されていて一部ルート情報が欠落されている事を示す属性
* Optional transitive
サポートの有無についてはBGPルータに依存かつ、自ルータがサポートしていない場合も他のBGPルータへ伝達が必須のアトリビュート
・Aggregator(タイプコード:7)
集約経路を生成したAS番号やBGPルータのルータIDを示す属性
・Community(タイプコード:8)
ルート情報に対して目印「タグ」付けを実施し、タグに基づいてルート制御を実施する属性
* Optional non-transitive
サポートの有無についてはBGPルータに依存かつ、自ルータがサポートしていない場合、以下のアトリビュートを削除して他のBGPルータへ伝送する
・MED(タイプコード:4)
他のASに対して、自ASへの優先パスを示す属性
■ BGPアトリビュートの優先順位
BGPで学んだ経路情報において、最適な経路のみルーティングテーブルに反映されます。尚、BGPのベストルートの選択基準は以下の通りです。
*ベストルートの選択基準
「前提」AS-Pathに自分のAS番号が含まれるルート「破棄」
Next-HopのIPアドレスへの到達性がないルート「無効」
「選択基準」
※以下の数値は優先後です。 例>①優先度「高」⇔⑦優先度「低」
①Weight値を比較して最大値のルートを優先する
②Local Preference値を比較して最大値のルートを優先する
③ローカルルータから生成されたルートを優先する。
④AS-Path長を比較して最短のルートを優先する。
⑤Originコードを比較して最小のルート(IGP < EGP < incomplete)を優先する
⑥MED値を比較して最小値のルートを優先する
⑦IBGPルートよりもEBGPルートを優先する