・IPv6とは、
IPv4アドレスの枯渇を解決する為に開発されたIPプロトコルです。
■ 特徴
①広大なアドレス空間
IPv6では3.4 x 1038のアドレスが使用できます。それにより,多くのデバイスにグローバルIPアドレスを割り振ることができるようになる。
柔軟なアドレス集約や,NATなしでのエンド間接続をサポートが可能。
②シンプルなヘッダ
ルーティングの際の効率が上がる。
③セキュリティやモバイルの対応
モバイルIPとIpsecを使用する事が可能。
④IPv4からIPv6への変換方法を複数使用する事が可能
など!!
・IPv6アドレスの種類
① ユニキャスト
通常の1 対 1の通信に使われるアドレス。グローバルユニキャスト(グローバル集約)とリンクローカル、ユニークローカルアドレスの3つのアドレスがある。
② エニーキャスト
IPv6からの新しいアドレスタイプで,異なるインタフェースに同一のアドレスを割り振ることができる。エニーキャストあてで送信すると最も近いインタフェースが受信します。負荷分散などで使用することができる。
③ マルチキャスト
異なるインタフェースに同一のアドレスを割り振り,マルチキャストアドレスあてに送信すると,そのすべてのインタフェースが受信します。IPv4のマルチキャストと同等です。
※IPv4で存在したブロードキャストアドレスはなくなっており,マルチキャスト,またはエニーキャストがその代替として使われます。
① ユニキャスト
1.グローバルユニキャストアドレス (::/128)
IPv4のグローバルユニキャストアドレスと同等の,インターネットで一意に管理されるアドレス
IPv6のアドレス空間のうち,2000::/3(先頭3ビットが「001」)からE000::/3(先頭3ビットが「111」)までを使用します。
※FF00::/8(先頭8ビットが「1111 1111」)はマルチキャストアドレスのため除きます。::1/128はループバックアドレス
2.リンクローカルユニキャストアドレス (fe80::/10)
ローカルのリンク(ルータを超えない)に範囲(スコープ)が限定されている。そして,リンクローカルアドレスはFE80::/10を使用してIPv6インタフェースに動的に設定されます。
リンクローカルアドレスは,自動設定,ネイバの発見,ルータの発見,ルーティングプロトコルなどに利用されます。
3.ユニークローカルアドレス (fc00::/7)
サイトローカルアドレスでは、IPv4のプライベートアドレスで問題点を解決的ない為、廃止されました。その代わりに出来てたのが、ユニークローカルアドレスです。
ユニークローカルアドレスでは、グローバルIDと呼ばれる乱数を使用する事により、IPv4プライベートアドレスおよびリンクローカルアドレスの問題点だったアドレスの重複問題を解説している。(100%一意ではない。)
② エニーキャスト
エニーキャストアドレスは特にIPv6アドレス空間の中で決められた範囲ではなく,グローバルユニキャストアドレスと同じ空間を使用する事が可能。又、ひとつのアドレスを複数のインタフェースで共有する事が可能です。
エニーキャストアドレスを送信先アドレスとして指定すると、送信元から最も近いインタフェースにパケットが送信されることになります。
※「近い」という判断は、ネットワーク上で利用しているルーティングプロトコルのメトリックによって判断されます。
③マルチキャスト (FF00::/8)
マルチキャストはIPv6の機能のいくつかの中心的役割を担い,またブロードキャストの代替として使用される。又、マルチキャストアドレスはFF00::/8のプレフィックスを持ち,2オクテット目はフラグと範囲を決定します。残りの112ビットがグループのIDとなります。
FF02::1/128 … リンク上のすべてのノード
FF02::1:ff00:0/104 … リンク上の要請ノードマルチキャストアドレス
FF02::2/128 … リンク上のすべてのルータ
FF02::9/128 … リンク上のすべてのRIPルータ
FF05::101/128 … サイト上のすべてのNTPサーバ